蔵探訪「美丈夫」濱乃鶴酒造さんの巻
 2月23日 スカッと晴れた日、「よし!蔵へ行こう!!」と突然思い立つ。
目指すは土佐の美酒蔵「美丈夫」の濱乃鶴酒造さん。
蔵のある田野町はタイガースが春季キャンプを張る安芸市から室戸方面に約20km、
かつて林業で栄えた人口2000人 海沿いの小さな町です。
いまだ昭和の面影を色濃く残す懐かしさの漂う旧道沿いに蔵を発見!


アポなし、しかも初めてお邪魔したにも関わらず、快くお会いいただいたこの方が、日本中の酒通を魅惑してやまない美酒を世に送り続ける 4代目蔵元当主 浜川尚明さん(50歳)。酒造りへのパッション、高知産酒造好適米「吟の夢」への想い、そしていい酒を造っているというプライドがひしひしと伝わってくる熱き酒造人でした。
濱乃鶴酒造さんは明治38年創業、酒造を始める前は江戸や大阪に木材を運ぶ廻船問屋だったという名家。歴史をかんじさせる重厚な蔵の中。写真は酒母室、麹室のある2階にあがる階段。例にたがわず急勾配。なれない人はコケます。蒸し米、麹を麻袋に入れて蔵人たちは、軽業師のごとく上り下りします。
階段を上がった2階、麹室の入り口。まるで能舞台のようにきれいに磨かれた床の上には水漏れを防ぐナイロンを敷き詰めてあります。とにかく清潔な蔵のなか。まずこれに驚かされました。ここまで徹底した蔵元は見たことがありません。酒造りにマイナスになることは微塵なものでも排除するという蔵のポリシーを感じます。麹室の入り口には祭壇と「和 清潔 努力」の3文字が。蔵の姿勢を如実にあらわしています。思わず拍手を打ってしまいました。 酒つくりでもっとも大切な麹つくりの部屋。熱帯モンスーン気候みたいな温気のなか約40時間かけて蒸し米に麹菌を繁殖させていく作業が行われます。微生物と造り手が静かな静寂の中語りあい、せめぎあう真剣勝負のスペースです。よその蔵では見られない外陽を取り入れる小さな窓がありました。

ただ今酒かすの袋つめ作業中。とにかく若い人が多い蔵元です。職人の世界はなにかと難しいヒトが多く殺伐としたムードになりがちですが、ここはまったくそんなことは無縁の世界。「和」を尊ぶ社長の方針で、一日の作業がおわったあとにはみな破顔一笑。社長を交えてミニ宴会がはじまります。なんだか体育会系のノリです。今年も大卒の若い戦力が加わります。 出来上がった製品を保管、熟成させる冷蔵倉庫。大吟醸酒はもちろん普通酒もすべて摂氏零度で管理しています。蔵人たちが一生懸命つくりあげた数々の美酒。しっかりと育てて出荷の時を待っています。中には秘蔵の古酒があったりして、社長がこっそりと見せてくれました。垂涎です・・・

蔵の前で。社長、奥様、蔵人の岡崎さん。
もとは新聞記者だったカッコいい奥様は蔵の取材がきっかけで見事ゴールイン、とにかく爽やかで快活、雄弁、グングンと人を引き込んでくる魅力の持ち主。厳しい酒造りの世界にまだ20そこそこで飛び込んできて酒造歴もうすぐ10年、将来の杜氏候補 岡崎さんは物静かでストイックな蔵人。とてもいい笑顔の持ち主。ベテランもおどろく腕の持ち主です。こんな土佐のすばらしい人たちが「美丈夫」ブランドを全国に送り出しています。

美酒の背景には必然的にワケがあります。蔵訪問でいろんなことを学ばせていただきました。店に帰って「美丈夫」を呑みながら感じたこと・・・
当たり前のことを当たり前にできる自信はあるか?自分の夢、ビジョンは明確か?
それを伝えるためのメソッドがあって、理解者はいるか?
人を感動させるまえに自分が感動できるか?そして自分はいい仕事をして美味しい酒を飲む資格はあるか?そして朗らかであるか?
美酒は雄弁に語りかけてきます。
あなたもぜひ「美丈夫」の世界を。。。

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